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技術情報

デジタル化のお勧め

1.概要

これまで映像機器ごとに、基本原理とデジタル化の優位性について、ご説明いたしましたのでご理解頂けたと思いますが、実際にシステムをアナログからデジタルへ移行する場合、効果的にシステムを構築するには、どの様なステップで実施すれば良いかが大きなポイントになります。 システムは、それぞれ運用に沿って構築されておりますので、画一的に結論づける事は出来ませんので、ここではシステムを検討する上で考慮すべき点についてまとめて見ました。

2.システム構築時の留意点.について

●2-1 信号方式について

 

現在、使用されている映像信号方式(525/60)を列挙しますと下記の信号方式があります。
「映像信号」
-1. アナログコンポジット方式(NTSC)
-2. アナログコンポーネント方式(Y:B-Y:R-Y等)
-3. デジタルコンポジット方式(NTSC)
-4. デジタルコンポーネント方式(Y:B-Y:R-Y等)

 

「映像・音声重畳信号」
-1. デジタルコンポジット方式(NTSC)
-2.デジタルコンポーネント方式(Y:B-Y:R-Y等)
デジタル映像信号に、デジタルオーディオ信号を重畳された信号です。

 

音声信号方式として
「音声信号」
-1. アナログオーディオ方式
-2.デジタルオーディオ(AES/EBU)
これらの信号を接続するためには、アナログからデジタル、デジタルからアナログへ信号変換するユニットや信号方式を変換するユニットが必要になります。また、図-1で示した信号変換とは逆に変換するユニットも用意されております。此の他に、単体機器として入出力にアナログとデジタルの両信号に対応出来る機器も有りますので、システム全体で効果的な機器の選択が必要になります。

 

●2-2 VTRについて
VTRの方式についても様々な方式が有りますが、基本的には信号方式がデジタルで記録再生できる事が重要です。更に、VTR内部の信号処理として比圧縮記録か圧縮記録かもシステム構築上のポイントになります。
では、下記に要点を記述します。

 

「VTRの選択ポイント」
-1. VTRの入出力信号は、アナログとデジタル対応とデジタルのみの対応がありますので用途に応じて選択する必要があります。また、VTRを再生専用として使用するか、録再で使用するかによっても入出力条件は異なります。
-2. 異種テープフォーマットの再生互換が可能か不可かも考慮する必要が有ります。映像素材としてこれまで保存していたテープに対して再生互換が有ればそのまま使用できることになりコストセーブが図れます。

 

●2-3 カメラについて
カメラには、スタジオ用としてカメラ単体で使用するタイプと、ハンディータイプ用としてVTRと組み合わせて一体型で使用するタイプがありますが、何れも出力信号はアナログ信号が一般的です。但し、カメラ本体の調整をリモート制御するユニットにはデジタルの信号出力が可能なタイプも有ります。ただし、カメラ出力がコンポーネントデジタルの場合はメリットが有りますが(アナログですと信号線が3本必要)、コンポジットデジタルの場合はシステムとして対応する方が得策です。一体型VTRタイプの場合は、VTRの影響が出ますので当然ですが、VTRはデジタル対応のモデルをお薦めします。

 

●2-3 映像スイッチャーについて
映像スイッチャーは、番組を制作する上で不可欠な機器なので種類が多く選択するのが難しいモデルといえます。特に特殊効果の機能の名称が様々あり解りにくくしております。しかし、基本的にはスイッチャーの入出力信号が、「アナログか」「デジタルか」また、映像信号フォーマットが「コンポジットか」「コンポーネントか」で選択できます。
デジタル技術が進んで来ると共に、スイッチャーの特殊効果も複雑になり機器内の信号は、コンポーネント信号にて処理されています。
従って、信号の入出力回路に信号変換回路を付加することで対応出来るモデルが多くなっていますので、システムとして必要な信号が何かを検証し該当するモデルを選択する事になります。

 

●2-4 システムについて
システムで扱う信号がアナログとデジタルが混在する過渡期に於いてはどうしても余分な機材を追加しなくては成りません。例えば運用上アナログの機器が必要で有れば信号変換ユニットが必要になります。しかし、その機器が不必要になれば変換ユニットも不要になりますので、如何にしたら余分な機材を投入することなくシステムを構築するかがポイントになります。実際にはシステム毎に最適な方法を検討する必要が有りますが、一例として云えることは、アナロググループとデジタルグループをそれぞれ構築し、グループ間に信号方式変換を介することで対応する方法です。

 

図-2に概念図を示しました。アナロググループからの出力信号は選択スイッチャーに入力し、その出力側で方式変換を行い、方式変換後にデジタルグループへ入力します。デジタルからアナログへ戻す場合は、方式変換を経由しスイッチャーを介してアナロググループへ出力します。このシステムのポイントは、アナロググループでは信号処理を極力行わずに録再のみとし、信号処理はデジタルグループで行えば画質劣化を少なくする事が可能になります。

3.デジタル化のまとめ

システムをデジタル化する場合のポイントとして、
-1. コンポジットデジタル化を目指すか
-2. コンポーネントデジタル化を目指すか
が有ります。

 

-1.項のコンポジット方式は、信号方式がNTSCですので感覚的に扱いやすくコストも抑えられるメリットがあります。しかし、信号を圧縮して処理するサーバシステムなどには不向きです。
-2. 項のコンポーネント方式は、輝度信号と色信号が分離された信号方式ですので感覚的にやや扱いにくくコスト的にも高くなるデメリットが有りますが、コンポジット信号に比べ、画質が良く、信号圧縮処理に対しても親和性がある等のメリットがあります。
以上のような違いがありますので、デジタル化を図る場合はシステムによって 1、2、項を選択し構築する事をお勧めいたします。

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