HOME  > 技術情報

技術情報

アナログ音声信号

日本国内ではアナログ音声は民生機器から放送機器まで、さまざまなかたちがあります。 ここでは、一般放送用と一部民生用の説明します。

 

一般放送用
私たちがよく扱うものとしてソニーの機器を使用しますが、取り扱いレベルに関して+4dB/0dBであることは良く解っている事ですが、+4dB/0dBとはどのくらいの大きさなのか、又その時のインピーダンスに関してはあまり解っていない人がほとんどです。
システムを設計/調整する時にその事を理解出来ていないと困ることがでてきます。

1.インピーダンスとレベル

一昔前には、放送規格(日本放送協会)では送り(出力)も受け(入力)もインピーダンス600Ωとする事があたりまえでしたが、ここ数年の間にロー出し(インピーダンス150Ω以下)ハイ受け(インピーダンス10kΩ以上)で設計されている機器が非常に多くなりました。

 

ここで、昔の機器と現在の機器とを接続するとインピーダンスの違いによりレベルが変化する事があります。なぜそうなるのかを下図により説明します。

上図において1Vとは基準レベルであり2Vでは倍のレベルがでています。
ここで送りのインピーダンスをR1=600Ω R2=600Ωの時に電圧を求める式にすると
B=A×(R2/R1+R2)=2V×(600/600+600)=2V×(1/2)=1Vとなります。

 

また受け側のインピーダンスが高く(10kΩ)になったらどうなるか計算してみます。
B=A×(10K/600+10K)=2V×(10000/10600)≒1.9Vとなり倍に近いレベルがでます。
つまり、受けのインピーダンスによりレベル変動が大きいという事が解ります。
つぎに、送り側のインピーダンスが低いとどうなるか?R1=50Ωの時 R2が600Ωと10kΩの時にどう変わるか計算してみます。

2.デシベルと電圧

音声の大きさを表す単位としてdB(デシベル)が良く使われますが、その大きさはどの位なのか?
又、メーカーによりdBm.dBs.dBVなどの表記があるが、なにが違うのかを説明します。

 

・dBmとは1mVの電力を消費した時に0dB(基準)ときめた値です。
・dBVとは1Vのを0dB(基準)ときめた値です。
・dBsとはインピーダンス、消費電力に関係なくdBmと同等の値を0dB(基準)と決めています。
・dBsとはインピーダンス、消費電力に関係なくdBmと同等の値を0dB(基準)と決めています。

 

参考
0dB=基準 +4dB≒1.585 +6dB≒2 +10dB≒3.162 +20dB=10 +26dB≒20 +40dB=100 の値になります。

では、dBmが具体的に電圧値ではどのくらいの大きさかを示します。

0dBm/600Ω=1mV(dBでの決め事)ここでオームの法則により V=I×R W=I×V

 

この式より
I=V÷R W=(V×V)÷R 1÷1000=(V×V)÷600 V×V=0.001×600
V=√0.6 V=0.774596..... 0dBm≒0.775(実効値)rmsとなります。

 

テスターACレンジにて測定値は0.775Vでオシロスコープにて測定すると
0.775×2√2≒2.2Vp-pとなります。

3.音声トランスの効果

放送用音声機器には良く音声トランスを用いたものが多くあります。なぜトランスを組込むのか?

 

A.他の機器とのグランドの切り離しができる。
B.周波数特性が素直になる。(不必要な高域の延び及び発振がなくなる。)
C.DC成分をカットできる。
D.回路構成が簡単になる。

 

以上の理由により、安定した音声信号を扱う事が出来るのです。
但し、その反面コストが上がる、機器が重くなる等のデメリットがあります。
最近の機器では電子バランス(半導体よりそのまま出力される)が多くなっています。

4.音声位相に関して

単一モノラル(マイク等)音声では全く関係ありませんが、ステレオ音声においては非常に重要な問題が発生します。とくにミキサーなど音声操作する機器がシステムに用いられている場合、ステレオミックスを行うとセンター音域が打ち消し合って音が出ないという事もあります。

copyright(c)2007 brains-system All Right Reserved